トレジャーについて
<トレジャーの特徴>
・正式名称『Treasure English Series』(以下トレジャー)。
Z会出版発行の、私立中高一貫校用に開発された新しい英語教科書。
(文部科学省の検定を受けていないため、正確には副教材という位置付けである)
・初版出版からまだ間もないが、採用校が大幅に増えている。
・ページ数は検定教科書の2倍以上あり、内容的にもかなり高度な教材である。高度な文法力と豊富な語彙力を身につけ、ハイレベルな構文力、長文読解力が養成できるように構成されている。
・非常に難度が高いので、予習復習を徹底していかないとすぐに消化不良を起こしてしまう。
・テキストに準拠したワークブックがある。
・ヒアリングCDがあり、オーラル・リスニングにも重点を置いた構成になっている。
<カリキュラム>
主として中学の3年間に扱う「GRADE1」から「GRADE3」の内容は以下のとおり。
●GRADE.1 : 22レッスン・1レッスンの最大単語数150
アルファベット、be動詞の用法、名詞の単数・複数、一般動詞・be動詞の過去形、感嘆文、頻度を表す副詞、現在進行形、 There is 構文、can / will / be going to の用法、as 〜 as 表現、不定詞の3用法、最上級、過去進行形。
●GRADE.2 : 15レッスン・1レッスンの最大単語数700
have to / Will you 〜 ? / Shall 〜 ? / Shall we 〜 ? 表現、現在完了形の4用法、完了進行形、冠詞、前置詞、不定代名詞、 one / another / one − the other 、数量形容詞、動名詞、副詞、付加疑問文、5つの文型、否定表現、 受動態、接続詞、再帰代名詞、過去完了形、知覚・使役動詞と原形不定詞。
●GRADE.3 : 15レッスン・1レッスンの最大単語数1000
副詞節(時、原因、理由、条件、譲歩、目的)の用法、should / will / would 、 関係代名詞、関係副詞、分詞、as 〜 as 慣用表現、 仮定法、様々な強調構文、倒置、否定、主語と動詞・時制の一致、話法の転換。
<トレジャーの長所・短所>
●長所
・高度な文法力が早い段階で身につく
中学の学習指導要領を超えた項目も、早い時期に学ぶことができる。 (過去完了、関係副詞、関係代名詞の非制限用法、話法の転換、分詞構文、部分否定、 仮定法、強調構文、動名詞の慣用表現など)
難関大学の入試に対応できる、ハイレベルな文法力・英作文力の基礎が養うことが可能。
・学習効果を高める工夫
全例文に日本訳がついていたり、豊富な類似表現が掲載されているなど、 学習効果を高めるさまざまな工夫が凝らされている。
・大学受験で差がつく、圧倒的な語彙数の差
トレジャーで扱う総単語数は、中3までで約3,300語。
高校の範囲も含めると総計で約6,300語の単語を習得できる。
公立で採用されている検定教科書は、中学で約1300語、高校までで2700語と半分以下である。この圧倒的な語彙数の差は、特に大学入試の長文読解で大きな差を生むことは間違いない。
●短所
・使いこなせなければ意味がない
指導する先生が、トレジャーの特徴・指導法を熟知していないと、教材を十分使いこなすことができないし、学習効果も発揮されない。
・生徒への負担
トレジャーを扱う私立は、授業スピードが相当早い場合がほとんどである。予習・復習を欠かすと、すぐに授業についていけなくなる可能性がある。
<トレジャー対策>
トレジャーはきちんと使いこなせれば、難関大学入試に対応できる英語力が身につく優れた教材である。英語の成績を改善するための、トレジャーの的確な対策方法を案内する。
・予習〜授業の対策ポイント
まず、教科書の全文をノートに書き写し、新出単語・熟語の意味を調べ、単語帳を作る習慣をつける。これだけでも、学習がかなりスムーズになる。(単語・熟語の意味は、テキストの後ろに全て掲載されている)
次に、「学習のポイント」ページにある詳細説明を熟読し、そのレッスンで勉強する文法事項を確認する。文章の流れが理解できなかったところ、単語でわからなかったところはマーカーで線を引くなどして、授業でチェックできるようにしておくとさらに効果的である。そして、授業中は、先生の説明を聞いてわからないところをなくしていくように取り組む。
・復習のポイント
準拠のワークブックが復習の中心である。「Practice」のページの練習問題にチャレンジし、本当に理解できているか、定着しているかどうかをチェックする。
応用問題も収録されているので、ここをマスターしておけば、定期テスト・校外の実力テストにも十分に対応できるようになる。間違えたところは、わかるようになるまで何度も取り組む。
・リスニング対策
テキスト付属のCD教材があるので、各家庭に配布された場合は、それを有効活用していく。(学校によっては教室内でしか聴くことができない場合がある)
やり方としては、レッスンの基本例文が自然と頭に浮かんでくるようになるまで、繰り返し何度も聴くようにする。さらに、リスニング力をつけるために有効な方法として、ディクテーション(書き取り)をする。 この繰り返しで学習を進めていく。ただCDを聴いているだけよりも、確実にリスニングの得点力が上がる。また、スペルは間違えずに書けるようになるまで、何度もやり直すようにする。
<トレジャー採用校>
共立女子 横浜共立 大宮開成 品川女子学院 高輪 暁星国際 湘南白百合 市川 国府台女子学院 江戸川取手 |
昭和学院秀英 栄東 吉祥女子 山脇学園 実践女子 開成 田園調布雙葉 学習院女子 雙葉 桐光 |